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遺言書のトラブル実例

自筆遺言による無効

遺言書、特に自筆遺言などによる無効やトラブル・訴訟騒ぎの実例

不動産の表示が完全でなかった。地番や地積(面積)の記入がなかった。
預金証券が特定されていなかった。口座番号が記入されていなかった。
被相続人は生前に「おれが死んだらおまえだけが仏壇の引出しを見る事」と、絶えず一人で親の身の回りの世話をしていた末娘に言っていたので、その娘が父の息を引き取るのと同時に言われていた仏壇の引出しを開けて見ると、遺言書なる書類が紛失していて見つからず、他の兄姉の誰に尋ねても所在がわからず、ついに2~3年にわたる遺産分割協議に日時を要した。
遺言には触れてない「内縁の女性でしたとか、亡き人の愛人でしたので」とか言った人が現れて、遺族は困惑した。
と言うことは、民法第960条に遺言は、民法で定めている方式に従わなければ無効であると示されているからです。
複数の子供宛に重複する項目のある自筆遺言書が書かれていることがありますので注意が必要です。裁判騒ぎです。
という全く無駄とも言える笑えない事実がありました。

曖昧な自筆遺言を残し、近隣者や遺族が困った話

 15年ほど前の経験ですが、私の住まいの近くで、それまでは全く身寄りのない天蓋孤独な老人だと、本人も口を開くごとにそう言っていたので、近所の人たちの殆どが、それを信じていました。
  その言葉を信じ、いろいろ世話をする人が在りました。
ところが本人は70歳を過ぎてから、某医療機関に入院中に他界してしまいました。そこで、それまで種々お世話していた人が中心になって、葬式の用意に取りかかったところ、自筆遺言とでも言うべき物が出てきました。


(自筆遺言は、家庭裁判所に検認の請求をして、相続人又はその代理人の立会いを得て、審判官の手で開封してもらうことが、民法第1004条に規定されています。
だから個人が勝手に開封すると、その自筆遺言の内容が総べて元(最初)から存在しなかったことになります。と同時に開封した人は、民法第1005条の規定で、5万円以下の過料(あやまちりょう)に処せられる。)

その自筆遺言には、
「私が死んだら、遺産の総べては、世話する中心人物の~~さんに上げます。本人何某」と、したためてありました。
  ところで一緒に、200万円少余の残金の在る預金通帳も見つかった。
また本人の住んでいた土地・家屋は本人の所有であった。
  しかしながらこの遺言書に土地と家屋が特定して無かったし、日付が書いてない。
これではこの遺言自体が無効です。
単なるメモ(備忘録・書き付け)に過ぎなかったのです。
  そうこうするうちに何で知ったか親戚の者という人物が現れた。
話を聞いた結果、実兄と、その娘さんだったので、それはそれで一安心。
とにかくそれからのことは身内に任し、葬式は親戚主導で事なきに終りました。
処で私が、そこで出番となった。
  だが後日談ですが、相続関係者の戸籍を溯り調査していくうちに、相続関係者が何人か出てきて、遺産分割協議が繰り返され、相続による不動産所有権移転の登記の完了までに、3年余りもの月日が費やされてしまったのでした。
  兎に角、曖昧な自筆遺言書には、遺族も他人も困らせるものです。人騒がせな文章、差し詰め無効になってしまうような「遺言」は、常識人なら残すべきでは無いと思います。

 

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